こんにちは、ふくろうさんち(@fukuro_house)です。
ガルバリウム鋼板の屋根を使う方が増えています。
- 軽くて耐震性に優れている
- 耐久性が非常に高い
- コスパ(費用対効果)が高い
と、メリットがたくさんあるガルバリウム鋼板の屋根。
しかし、当然、デメリットもあります。
この記事では、
- ガルバリウム鋼板のデメリット
- デメリットを解決すべく採用した「石粒付きジンカリウム鋼板」
について、ご紹介します。
これから、おうち作りをする方の参考になれば幸いです。
目次
ガルバリウム鋼板屋根のデメリット
防音性が低い|雨音がうるさい?
ガルバリウム鋼板屋根のデメリットで、よく目にするのが、音問題。
ガルバリウム鋼板は金属なので、防音性が低い特徴があります。

引用:日鉄住金鋼板株式会社
断熱材が裏打ちしてあるかどうかで変わってきますが、瓦、カラーベスト等一般的な屋根材と比較したら音はします。(音の許容レベルは個人差がありますのでその旨ご了承ください)
ガルバニウムと格好良い名前がついていますが、トタンの進化バージョンです。
もし屋根材で利用予定であれば、コストアップになりますが断熱材が裏打ちしてあるほうが、雨音にも小屋裏の断熱対策にもなりますのでオススメです。
可能であるなら、ガルバを利用しているお宅で、結構強い雨が降っている日に音を確認させてもらったほうがいいですよ。ちなみに、私は全然気になりません。
工務店さんに確認したところ、
屋根断熱(ネオマフォーム50mm)をしているため、ガルバ屋根を採用された方で「雨音がうるさい」という声は聞いていない、とのこと。
音の感じ方は人それぞれだけど、あまり気にしなくていいのかな?
人の感じ方次第だからこそ、住んでみてうるさかったら、嫌じゃない?
実家に泊まるとき、カーポートに雨があたる音も、気になるでしょ?
夫は音に対して敏感。
義実家に泊まるとき、カーポートにあたる雨音が気になっていたそうです。
(私は、気になったこともありませんでした)
音は、人によって感じ方が異なるため、気になる方はあとでご紹介する、石粒付きジンカリウム鋼板屋根を検討してみても良いかもしれません。
断熱性が低い|屋根断熱が必要
ガルバリウム鋼板は金属なので、熱伝導率が高いです。
夏の暑い日差しで、屋根は80-90℃にもなります。
このため、断熱材は必須。
屋根断熱を施工していただきましょう。
遮熱塗料を使用することで、温度の上昇を緩やかにすることも可能です。
黒系は熱くなるので、断熱施工も、設計士さんに相談してみてくださいね
錆びることがある
ガルバリウム鋼板は錆(サビ)に強い金属ですが、錆びないわけではありません。
堅いものなので表面に傷がついてしまった場合、その部分から錆が発生してしまいます(通称:赤サビ)。
ガルバリウム鋼板は特殊なメッキ加工が表面に施されていて、少しの傷では錆びることはありません。
しかし、傷が深く入ってしまうと、表面の加工がはがれ、内部に錆が発生してしまいます。
また、屋根工事時にビスを誤って屋根上に放置したり、切断面のバリ(金属の屑)を適切に処理しなかった場合等にも、錆びする可能性があります。
塩害地域は要注意
海岸エリアでは潮風の影響を受け、白い斑点が表面に発生することがあります(通称:白サビ)。
白錆びは、高温多湿な環境でも発生します。
ガルバリウムに含まれる亜鉛に酸性雨や潮風に含まれる塩分などが付着するとそこから腐食が始まり、白サビが発生します。
海沿いエリアのことは、詳しくないので、該当する地域の方は、ガルバ屋根を採用する前に、よく検討した方がよさそうです。

建設候補地を散策
- どんな屋根材を使っているのか?
- ガルバ屋根の劣化状況は?
いろんなことが見えてきます。
気になることがあれば、写真を撮ってきて、ハウスメーカーや工務店さんに相談すると、具体的なアドバイスをいただけます。
定期メンテナンスが必要
ガルバリウムはメンテナンスフリー、と言われることもありますが、それは違います。
定期的に点検&塗装(塗膜補修)が必要です。
ガルバリウム鋼板は金属なので、錆びが発生することもあります。
錆を放置すると耐久性に影響が出るため、定期的にメンテナンスが必要になります。
(メーカー保証は10年の屋根材)
外壁と一緒に、メンテナンスを行うことが多いそう。費用は100-150万円程度。
15年ごとに、150万円が出ていくのは、痛い出費です……。
どうしても、100万円以上かかってしまうと思う……。
このメンテ費用は、なんとかしたい……。
我が家は子供がまだ小さく、子供の教育費はそこまでかかっていません。
しかし、15年後は中学生。
思春期真っ盛りで、教育費もガッツリかかります。
正直、自宅のメンテナンス費用は節約したいです……。
屋根材種類 | 材工代 | メンテ 頻度 |
重量 /㎡ |
---|---|---|---|
スレート | 4,000円 ~ 8,000円 |
10年 ~ 15年 |
20kg |
ガルバリウム 鋼板 |
6,000円 ~ 9,000円 |
15年 ~ 20年 |
5kg |
石粒付き ジンカリウム 鋼板 |
7,000円 ~ 12,000円 |
30年 ~ |
7kg |
陶器瓦 | 8,000円 ~ 12,000円 |
不要 | 42kg |
瓦屋根の重量の1/2程度になった、軽い瓦屋根 ケイミュー「ROOGA(ルーガ)」を採用できたらよかったけど、さすがに、高すぎて予算オーバーでした。涙
石粒付きジンカリウム鋼板は、メーカー30年保証付きで、基本的にメンテフリー。
うちは、+45万円のオプション費用で採用できました。
外壁と屋根のメンテ費用を考えたら、安い投資です!
石粒付きジンカリウム鋼板とは

石粒付きジンカリウム鋼板
石粒付きジンカリウム鋼板とは、ガルバリウム鋼板に石粒チップがコーティングされた屋根材です。
ジンカリウム鋼板と、ガルバリウム鋼板は名前が違えど、素材等はほぼ同じ。
「石粒付き鋼板」「自然石粒付き鋼板」「自然石粒付き化粧鋼板」「ストーンチップ鋼板」などと呼ばれることもあります。
アメリカのカリフォルニア州にて生産されているディーズ ディプロマットは錆に強いガルバリウム鋼板 と同じ組成のジンカリウム鋼板を基材とし、表面を自然石粒で施した高耐久屋根材です。
引用:ディーズディプロマット
石粒付きジンカリウム鋼板のメリット
石粒付きジンカリウム鋼板のメリットは、大きく2つ。
- 防音性が高い
- メンテフリー(メーカー保証30年)
防音性が高い
石粒チップでコーティングされているため、音を吸収する力があります。
防音性が優れているため、ガルバリウム鋼板のデメリットの音問題を解決できます。

引用:http://www.kawarayane.com/gekitan/catalog/deetrading/diplomat.htm
音問題は人によって、感じ方が違うため不安要素でした……。
住んでから屋根材を変えることは大変です。
建築時に、妥協せず選んでおきたい項目だと思います。
また、同様に、屋根の熱も屋内に伝えにくくなっています。
メンテフリー(メーカー保証30年)
石粒付きジンカリウム鋼板は高耐久。
メーカー保証が30年。30-50年程度は問題なく使えるようです。
石粒は、釉薬を焼き付ける方法で着色されています。
この方法は、瓦と同じ。
経年変化にともなう色あせは、ほとんどないため、塗装は不要。
石粒でコーティングされているため、屋根材の金属も傷むことが少なくなっています。
石粒付きジンカリウム鋼板のデメリット
カラーバリエーションは少ない

引用:ディーズ ルーフィング ディプロマットスター
2020年5月現在、カラーバリエーションは4色のみ。
我が家が選んだときも、コーディネーターさんから「これは、黒ですね~~」と、ほぼ一択の状態でした(笑)
屋根材の色によって、住宅の雰囲気も変わってくるので、ご希望の雰囲気に合えば良いけど、合わないと、他を検討した方が良いかもしれません。
製品の特性上、石粒が落ちることがある
施工中に、表面の石粒がポロポロ落ちてくることがあります。
製品の特性上、仕方ないことのようです。
この現象は、屋根として使っていると落ち着いてくるので、特に心配はいらない、とのこと。
それでも気になるので、住み始めてから「とい掃除」もやりたいと思います。
日本ではマイナーな存在。施工事例が少ない印象
我が家が選んだ石粒付きジンカリウム鋼板は、ディーズ ルーフィングの「ディプロマットスター」
まだ、日本ではマイナーなメーカーなので、あまり施工例が出てきませんでした。涙

引用:ディーズ ルーフィング ディプロマットスター
実際、どんな感じになるかは、マイホームが完成したら写真をアップしたいと思います!
石粒付きジンカリウム鋼板は、下記のメーカーで販売されています。
詳しくは、設計士さんに相談してみてください。
費用がかかる
我が家が建築をお願いしている工務店さんは、ガルバリウム鋼板が標準仕様。
石粒付きジンカリウム鋼板は、オプション採用でした。
-
参考費用例(我が家)
- 延床47坪:2階建て住宅(総二階)
- オプション費用:+45万円
(合計+150万円)
オプション費用としては高めですが、メンテコストを考えると、コスパの良い投資だと思います!
まとめ
屋根材は、石粒付きジンカリウム鋼板を採用しました。
マイナーな選択だけど、メンテコストを考慮すると、良い選択ができたと思います。
入居後に雨音の様子など、実際採用してみてよかったか、体験レポートを再度アップしたいです!
これから、おうち作りをする方の参考になれば幸いです。